長年、自宅ラボ環境ではVMware ESXiを愛用してきましたが、ついに環境を刷新することにしました。 この記事では、なぜ今「Proxmox VE」へ移行するのか、その理由と新環境の構成、そして移行のために導入した高コスパなミニPCについて紹介します。
前提:なぜVMwareを卒業するのか
うちの環境では、これまでESXiで仮想マシン(以降VM)を動かしていました。
しかし、残念ながらBroadcomにVMwareが買収されてしまいました。企業の動向自体は仕方がないことですが、買収によって情報やサポートが一気に過疎化するのはよくある話です。過去にBroadcomに買収された製品(Symantecなど)でひどい目にあった記憶も蘇ります…。

今後の更新が滞ったり、技術トレンドから外れてしまう懸念から、自宅仮想化環境の見直しを決意しました。そんな中で移行先として白羽の矢を立てたのが、オープンソースの仮想化プラットフォーム「Proxmox VE」です。
VMware ESXi と Proxmox VE の比較
移行にあたって比較検討したポイントをまとめました。Proxmox VEは、ESXiのような「Type-1ハイパーバイザー」に近い感覚で使えつつ、Debian Linuxベースならではの柔軟性があります。
2025年現在、ESXi(vSphere)はライセンスコストや将来性に不安がありますが、Proxmox VEはGUIインポートツールの追加により、ESXiからの移行障壁がかなり低くなっています。
個人的な決め手は、Proxmoxが標準で分散ストレージ(Ceph)を持っている点です。これを試してみたい!
| 項目 | VMware ESXi | Proxmox VE |
|---|---|---|
| ライセンス | 有料(サブスクリプション、vCenter追加で高額) | 無料(オープンソース、オプションの有償サポート) |
| 管理インターフェース | vCenter Server必要(追加コスト) | ビルトインWeb GUI(追加なしでクラスタ管理可能) |
| 仮想化機能 | KVM相当のVM、vMotion/DRS/HA(高度) | KVM VM + LXCコンテナ、HA/バックアップ統合 |
| パフォーマンス | 安定、認定ハードウェア対応、低オーバーヘッド | IOPS 50%高、レイテンシ30%低(Blockbridgeテスト)、Linux環境優位 |
| ストレージ | vSAN/Storage vMotion | Ceph/ZFS/NFS、多様なオプション |
| サポート | 商用サポート | コミュニティベース(非常に活発) / オプションで有償あり |
| スケーラビリティ | 大規模企業クラスタ向け | 中小規模/ホームラボ向け、拡張可能 |
新・自宅ラボの構成図
現行のESXi環境から、段階的に移行するための構成がこちらです。だいぶ単純化していますが、現在はESXiが2台と、新しく購入したProxmox用サーバーが1台稼働しており、相互につながっている状態です。

移行用に導入した「ミニPC」が優秀すぎた
今回、現行環境から移行するための受け皿として、新しくミニPCを購入しました。 Proxmoxを動かすには「ある程度のコア数」と「メモリ」、そして「静音性」が重要ですが、最近のミニPCはサーバー用途としてコスパが異常に高いです。
私が選んだのはこちらのモデル。Ryzen搭載で多コア、メモリ増設も容易で、何より場所を取らないのが最高です。これからProxmoxで自宅サーバーを組むなら、間違いなくおすすめできる一台です。
スペックに対して価格が手頃なので、将来的にクラスタを組むために買い増しもしやすいのがポイントですね。
Proxmoxのインストールと初期設定へ
機材が揃ったところで、実際にProxmox VEをインストールしていきます。 インストール自体は簡単ですが、その後の「初期設定」が重要です。リポジトリの変更や、毎回出るライセンス警告の削除など、手動でやると面倒な作業がたくさんあります。
そこで今回は、面倒な設定を「コマンド一発」で全自動化してくれる神スクリプトを使ってセットアップしました。具体的な手順は、長くなるので以下の記事で画像付きで詳しく解説しています。
▼ 続きはこちら(インストール・設定編) ▼
